時代は南北戦争の前夜、1841年。ソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は、北部に住む自由黒人として家族4人で平穏な生活を送っていた。そんなソロモンに、サーカスの興行に参加しないか?という誘いがある。ソロモンはバイオリンを弾くことができたので、それを見込まれたのだった。
ところが、この誘いは罠だった。公演後、泥酔させられたソロモンが目を覚ますと、手足に鎖が付けられていた。誘拐されたソロモンは、南部のルイジアナ州に売られてしまう。突然、家族と引き離されて、ここから過酷な12年間を送る。
最初は温和な農園主の下で働いていたが、監督官に暴力を働いてしまい、別の農園主に売られる。そこでは、日常的な鞭打ちが待っていた。農園主は働き者の若い黒人女性パッツィ(ルピタ・ニョンゴ)を犯し、パッツィはソロモンに死にたいと懇願する。しかし、ソロモンにはどうすることもできず、ときには農園主からの命令でパッツィに鞭を振るうこともあった。
そうして長い長い歳月が経ったある日、カナダ人の大工サミュエル・バス(ブラッド・ピット)が小屋作りのために来園する。彼は奴隷制度に反対だった。ソロモンはサミュエルを信用して、自分の経歴を話し、北部の知人に手紙を送ることを頼む。
これがきっかけで、ソロモンは奴隷から脱出する。そして...12年振りに会った家族...娘には子どもが生まれていた。そう、ソロモンには孫ができていたのだった。
原題: 12 Years a Slave
監督: スティーブ・マックイーン(Steve McQueen)
出演: キウェテル・イジョフォー(Chiwetel Ejiofor)、ルピタ・ニョンゴ(Lupita Nyong'o)、ブラッド・ピット(Brad Pitt)
米国アカデミー賞: 作品賞、助演女優賞(ルピタ・ニョンゴ)、脚色賞(ジョン・リドリー)