かつて「バードマン」という映画で成功したリーガン・トムソン(マイケル・キートン)が、レイモンド・カーヴァーの小説「愛について語るときに我々の語ること」を脚色し、演出、主演も自ら務め、ブロードウェイで再起をかけるストーリー。
共演するマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)と何かと喧嘩しながらも、プレビュー公演を終え舞台初日を迎える。
リーガンはバードマンが自分に語りかけてきたり、バードマンになって空を舞う幻想を見るようになっていた。物を移動させたり、壊したりする超能力も発揮する。
また、リーガンは離婚していたが、元妻のシルビア(エイミー・ライアン)、娘のサム(エマ・ストーン)ともに舞台に関係していた。
舞台初日。リーガンは最後の場面で本物の銃で自分の頭を撃ちぬく。血糊ではなく、本物の血が舞台に飛び散った。翌日のニューヨーク・タイムズ紙で、辛口の評論家タビサ(リンゼイ・ダンカン)は、「無知がもたらす予期せぬ奇跡」と舞台を高評価した。
リーガンは命を取りとめ、病院に入院。娘のサムが病室を離れた隙に窓を開け、飛び降りた。病室に戻ったサムは、窓から下を見たがリーガンの姿はなかった。サムは空を見上げて...微笑みを浮かべた。
原題: Birdman or The Unexpected Virtue of Ignorance
監督: アレハンドロ・イニャリトゥ(Alejandro Inarritu)
出演: マイケル・キートン(Michael Keaton)、エドワード・ノートン(Edward Norton)、エイミー・ライアン(Amy Ryan)、エマ・ストーン(Emma Stone)、リンゼイ・ダンカン(Lindsay Duncan)
米国アカデミー賞: 作品賞、監督賞、脚本賞(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、アーマンド・ボー、ニコラス・ジャコボーン、アレクサンダー・ディネラリス・Jr)、撮影賞(エマニュエル・ルベツキ)
愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー)